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キャバ嬢が別のキャバ嬢に服従する話 4ページ目

しもべの生活

お店で仕事の時は
いつになっても朋美の男性受けは良くない。
あえて良くなったことといえば、緊張はしなくなったことくらいだ。

変わらず隣にいるマユは圧倒的な人気だ。
だからマユは価値のある女性だ
朋美は価値のない存在だ。
というおかしな認識が、朋美のなかで生まれ始めていた。

家に変えればしもべとしての生活が始まる。
しかしそれも当然だと思うほどになっていた。
悔しいと思うこともほとんどなくなっていった。
それくらい自分との差を感じていた。

「ちょっと朋美!」

マユの家に帰ってしばらくして、朋美はマユに呼ばれた。

「はい、何でしょうかマユ様」

マユはソファーに腰かけている。
それと比べ朋美は目の前の地べたで正座していた。

「あんた、今日私の靴磨きした?」
「あっ!」

どうやらマユの家の雑用だけでなく
靴磨きまで命じられるようになっていた。
「申し訳ありませんでしたマユ様」
朋美は床につくくらい頭を下げた。

「お前は何度言ったら分かるの?
本当にバカだね?
雑用すら出来ないクズ
何のために生きてるの?」

こういう感じで最近は何か落ち度を見つけては
じわじわいたぶられる。

「ねえ?聞いてるでしょ?クズ!」

今日は朋美の頭の上に足を置かれた。
もちろん今の朋美は抵抗もせず
ずっとマユの足を頭の上に載せたままだ。

「うう・・・うぅ」
ついに朋美は泣いてしまった。

「何泣いてるの?泣いたら許してもらえると思ってるの?」
そう言いながらマユは朋美の髪をつかんで
惨めな泣き顔を鑑賞する。

「す、すいませんでしたぁ・・・」

まるで大人に叱られて泣く子供の様だった。

みんなのパシリ

完全にしもべと化した朋美。

お店で働くときも
マユには服従するようになっていた。

「朋美、どうせ暇でしょ?今から薬局に行って●●買ってきて」
皆が見ていてもお構いなし。
平気でパシリになるよう命令する。

「はい、マユさん、行ってきます」
朋美もしもべが板についてきたといえばいいのか
特に屈辱感を感じている様子もなく
まるでマユに憧れる後輩、のようにも見える。

「ねえ、薬局行くんだったら私も買ってきてほしいな」
いじわるなキャバ嬢が微笑みながら言う。
「いいよ、買ってきてあげる」
そういうのは朋美ではなくマユだ。

朋美はマユのパシリなのだから
決定権はすべてマユにあるのだ。
別のキャバ嬢のパシリにされるのはやはり悔しさはあったが
いつになっても売り上げはお店最下位で
いつの間にかいろいろなプライドが無くなっている

この場所でプライドを見せて抵抗しても
逆につらいだけだ。
朋美は処世術を感覚で身に着けていたのかもしれない。

どんなに性格が悪くても
どんなに自分より若そうに見えても
どんなにバカなことを言っていても
売上を上げるキャバ嬢を見ると
自分より身分が上だと感じてしまうようになっていた。

新人の美奈

「朋美、あんた今日仕事終わったら残っててくれる?
ちょっと話があるから」

そう言ってきたのはまだこの店に入ってきて3か月の美奈という女性だった。

美奈は顔もスタイルもよく、すぐにこの店の人気キャバ嬢になった。
売上至上主義のお店だから
すぐに美奈は横柄に振舞うようになった。
そして今日は先輩である朋美に残るように言いつけた。

もちろん上司でもなく後輩なので
言いつけを守って残る必要はない。
しかしこの店の最下層の身分のような立場になった朋美は
言われる通り、お店が終わってからも残り続けた。

まだ数人が残っていて帰る雰囲気もなかったので
美奈は
「朋美、ちょっとこっち来な」
そう言ってビルの非常階段の外に呼び出した。
「はい・・・」

階段の外は夜景が綺麗だ。
しかし朋美は余裕なくおどおどしている。
美奈は薄いドレスのまま朋美を見下すように見つめ
立ち尽くす朋美に言った。

「あんたさ~、あれだけ私のお客さんに迷惑かけるなって
言ったのに
また怒らせちゃったよね~」

「はい・・・すいませんでした、美奈さん」

美奈は朋美をどういじめて憂さ晴らしをしようか考えている。
朋美もそれは理解していて
どうしたら許してもらえるか考えている。
しかしうまく頭が回らない。
うつむき加減で美奈の顔をまともに見られない。

「ねえ、何とか言いいなよ、ねえ」

美奈は最初は一応先輩だし、逆切れされても困るので
控えめにいたぶっていたが
朋美の弱々しい、自信のない態度を見ているうちに
徐々に態度が大きくなってきた。

「ほら、なんとか言えって言ってんだよ!」
朋美の口を思いきりつまんでその手を振り回す。
朋美の顔が歪みながら振り乱される。

何度もビンタされ
階段の踊り場で土下座させられた。
「本当にすいませんでした美奈さん」
「聞こえない!」

風の音や雑音もあり、朋美は土下座しているので
小さな声では聞こえなかった。
「本当にすいませんでした!」
何度も大きな声でお詫びする。

ここは学校ではない。
学校なら先生が止めてくれるかもしれないが
ここでは止める者はいない。
朋美はただ謝るしかなかった。
哀れに思ってもらえれば、同情して許してくれることを学んでいた
朋美は、必死で美奈にお詫びしていた。

美奈の提案

「反省したなら許してやるよ
もう二度と迷惑かけんなよ」

「はい、分かりました」

朋美がゆっくりと帰ろうとすると

「ねえ、話は変わるけど
あんた結構借金あるんだって?」

どこから広まったのか
それは間違いなくマユしかいないのだが
当然マユに文句など言えない。

すると美奈は恐ろしいことを言い出した。

「今ここで私のおしっこ飲んだら
10万円あげるよ?」

「そ、そんな、できるわけないです・・・」

いくら落ちぶれた存在になったとはいえ
今までいじめられた女性のおしっこなど飲めるはずがない。

すると

バシ!

「飲むって言えよ、このクズ!つまんねーな」

美奈は朋美をビンタして、そのまま扉を開けて帰っていった。

ふざけるな!
と思ったが

(借金取りの怖さを考えれば
最悪の場合、相談できるかも・・・
いや、何を考えてるんだ・・・)

一瞬美奈のおしっこを飲んでいる姿を想像してしまった
自分を恥じた・・・

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