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キャバ嬢が別のキャバ嬢に服従する話 1ページ目

衝撃

「チェンジ!」
朋美は血の気が引いた。
出会ってほんの数秒でそう言い渡された朋美の自信が
崩壊する音が聞こえるようだった。

幼い頃は気が強く活発な女性だった朋美。
クラスでも目立っており
好きな男性には猛アプローチ
強引に好きにさせていた過去がある。

そんな朋美は年を重ねるごとに
綺麗な女性がいかにちやほやされて
そうでない女性はひどい扱いを受けることが多い
と学んできた。

しかし見た目が優れている女性になんか
自分が負けるわけがない。
勝気な朋美は大人になり、キャバ嬢デビューした。

しかし現実は厳しかった・・・

「な、何?まだなにも話してないんだけど・・・」

「チェンジ・・・」

まともに会話すらしてくれなかった。
黒服が代わりの女性を連れてくる。

金髪ショートで紫のドレスを着た女性は
何も言われることなく、男の隣に腰かけた。
すれ違いざま、冷たい目つきで見つめるその目は
「あんたみたいな女が、いったいここに何しに来たの?」
と言われているような気がした。

戦う事すらできない
朋美の落胆は大きかった。

挑発

「ふ~~~」

トイレで顔を洗って自分の顔を見つめる朋美。

すると鏡の端に一人の女性がいた。
黒いトップスに黒のタイトスカート
スタイルも良く色気のある顔つきだった。

「あんた凄い格好してるね
そのドレスまるで下着みたい。
色も変なグリーンだし
フィリピンから出稼ぎに来たような感じね。
明らかに
場違い
だって分からないの?」

朋美はいきなり喧嘩を売られ
我を失いかけたが
ここまで言われると
怒りがこみあげてきて、不思議と落ち着いてきた。

「は?何あんた?
初対面なのにいきなり何?
喧嘩売ってるの?」

すると

「ふっ、怖いね
喧嘩なんて売ってないわよ
忠告してあげただけ。
だって明らかにこのお店に不釣り合いな恰好してるから。
このままいても持たないだろうし
今日にでもやめたほうが身のためよ」

朋美は思いきり睨みつけた。
しかしその女性は一切動じない。
意外と肝が据わってそうな感じだ。

朋美は女性の前に行って
「これ以上言ったら本気で切れるけど・・・」
と言うと

「切れたらどうなるの?
もしかして殴りかかってくるつもり?」

気が付いた時には

気が付いたら数人の黒服が止めに入っていた。
朋美はその女性の髪をつかみビンタしたり
蹴りを入れたりしていた。
その女性も抵抗しようとはしていたが
朋美は幼いころから体育が得意で、動きが素早く
朋美が優勢だった。

「やめましょう、ね、もうやめましょう」
黒服が止める。
久しぶりに我を忘れるほど興奮していた朋美。
気が付くと自分の服が伸び切ってすごくみっともない姿になっていた。

一番悲しかったのは
黒服は相手の女性ばかり気遣って
自分にはほとんど優しさを感じなかったことだ。
丁寧に敬語で話しかけてくれてはいるが
「うちの売れっ子に何してくれるんだ!」
と言わんばかりの扱いの差を感じた。

もうどうせクビだろうと思い
荷物をまとめて朋美は店を出た。

(は~~、最悪すぎる~~・・・)

地元の駅に着き
薄暗い公園のそばを歩いているとき
それは起こった。

怖いギャルが

「おい!」
振り向くとそこには2人のギャルがいた。
一人は髪がロング、もう一人はショートだがともに金髪だった。
メイクはばっちりで派手だが、二人とも明らかに怖い感じがした。

そばでみると二人とも露出した肩からタトゥーが見えた。
しかも結構ガチのデザインだ。
明らかに普通の女性に見えない・・・

「な、何ですか?」
動物的本能だろうか
朋美は怖さで身体が少し震えていた。

「お前、生意気そうな顔してるな
ちょっとこっち来いよ」

こんなことは初めてだ。
今までつかみ合いのけんかは何度かあったが
女子同士のかわいい喧嘩と言ったレベル。
気合の入り方が明らかに違うのが初見でもわかる。

「あの、急いでるんで・・・」

そう言うと

!!!

朋美は一瞬何が起こったのか分からなかったが
グーで顔を殴られた。
すぐに流れている何かが鼻血だと気が付いた。

「おら、早く来いって」
ショートの女性に肩を組まれ
朋美は公園の奥へ連れていかれた。

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