S女が教える主従の作法

女装M男の陽介は、厳しい命令ばかりを想像していた。
しかし、彼を迎えたS女・玲奈が最初に教えたのは、「挨拶」「報告」「感謝」の三つだった。
毎週、決まった時間に訪れ、正座をしてその週の出来事を報告する。
掃除や家事を終えた後には必ず報告し、指摘を受ければ素直に受け止める。
玲奈は失敗を責めるのではなく、「どうすれば次は良くなるか」を問いかける。
ある日、別の奴隷が訪れた。
陽介は自然と荷物を受け取り、部屋へ案内し、お茶を用意する。
玲奈は何も命じていなかった。
「自分で考えて動けるようになったわね。」
その一言が、陽介には何よりの褒め言葉だった。
主従とは支配ではなく信頼。
礼儀と奉仕を積み重ねた時間が、二人の関係を静かに育てていった。

女装奴隷の日々の雑用 成長の日々
陽菜にとって、蒼の失敗を指摘する時間は、日々の小さな楽しみだった。
「はあ? また同じところ埃残ってるじゃん」
蒼が掃除を終えて報告に来ると、陽菜はすぐに粗を見つけて指摘する。
「すみません、すぐやり直します」
慌てて謝る蒼を見て、陽菜は呆れたようにため息をついた。
「もう何回目だっけ、いい加減覚えなよ」
きつい口調とは裏腹に、陽菜の表情にはどこか面白がっているような余裕があった。
夕食の準備中も、蒼が味付けを間違えると容赦なく指摘する。
「これ、しょっぱすぎ。舌おかしいんじゃない?」
「申し訳ありません……」
しゅんとする蒼を見て、陽菜は小さく笑った。
「まあ、次からちゃんとやりなよ」

友人が遊びに来た日、蒼が飲み物をこぼしてしまうと、陽菜は友人の前でも遠慮なく叱った。
「ほら見て、これがうちの子のいつもの調子なんだよね」
友人が苦笑いすると、陽菜も一緒になって笑いながら、蒼にすぐ片付けさせる。
「はい、さっさと拭いて。何回言わせるの」
蒼が黙々と後片付けをする様子を、陽菜は腕を組んで見下ろしていた。一日の終わり、疲れた様子の蒼に、陽菜はぶっきらぼうに声をかけた。
「今日も色々ダメだったけど、まあ次は頑張りなよ」
その素っ気ない言葉にも、蒼はどこかほっとした表情を浮かべるのだった。

雑用を当たり前のようにこなす女装M男奴隷
「ねえ、コーヒー」
麻衣はソファに寝転んだまま言った。テレビを見ていた。
「ブラックでいいですか」
「砂糖一個。ミルク多め」
康太はキッチンに向かった。戻ってくると、麻衣は姿勢を変えていなかった。
「はい」
「テーブル置いて」
康太はローテーブルに置いた。麻衣は手を伸ばして取った。一口飲んだ。
「ミルク多すぎ」
「……すみません」
「まあいいか」
康太はその場に立ったままだった。座っていいのか、わからなかった。
「なんで立ってるの」
「座っていいかなと」
「どうぞ」
麻衣はテレビに戻った。康太はソファの端に座った。麻衣の足が自然に康太の膝の上に乗ってきた。
「足、冷たい」
「揉みますか」
「うん」
康太は黙って足を揉み始めた。麻衣はコーヒーを飲みながらテレビを見ていた。
しばらくして、麻衣が「まあ及第点」と言った。コーヒーのことか、足揉みのことか、わからなかった。康太はどちらでもよかった。

公園をワンピースで散歩する女装M男
奈緒がワンピースを健に着せた。「公園を歩く」
「……外でですか、奈緒様」
「私が呼んだら返事して」奈緒はさらっと言った。
「……はい、奈緒様」
健はワンピースのまま奈緒の後ろを歩いた。公園は静かだった。
「健」奈緒はさらっと呼んだ。
「……はい、奈緒様」
また歩いた。
「健」奈緒はまた呼んだ。
「……はい、奈緒様」
「惨め?」奈緒は言った。
「……惨めです、奈緒様。公園をワンピースで歩いて奈緒様に呼ばれて返事しています」
「二回呼んだら二回返事した」奈緒は言った。
「気持ちよかった?」
「……奈緒様に呼んでいただけましたので、惨めでしたが気持ちよかったです」
「また来よう」
「……はい、奈緒様」
奈緒は歩き出した。
健はまた来ることになった。二回呼ばれた。それで十分だった。

女装奴隷としての教育ビンタ
りながワンピースを光に着せた。ソファーに脚を組んで座った。「今日のミスを全部声に出して」
「……はい、りなさん」
「使えない女装奴隷」りなはさらっと言った。
「言うたびにビンタする。感謝して」
「……今日、買い物でリストと違うものを買いました」
りなの指が頬を弾いた。
「……ありがとうございます、りなさん」
「続けて」
「……帰宅前の掃除が間に合いませんでした」
またビンタされた。
「……ありがとうございます、りなさん。申し訳ありませんでした」
「二回ビンタした。二回感謝した」りなはさらっと言った。「惨め?」
「……はい、りなさん。使えない女装奴隷と言われて感じてしまいました…」
「奴隷としてのとしての教育だから」りなはさらっと言った。「気持ちよかった?」
「……ビンタされるたびにりなさんに感謝できましたので、気持ちよかったです」
「毎晩やって。ミスがなければ別の罰を考える」りなは立ち上がった。
光は女装してミスを声に出すたびにビンタされて感謝する深夜が毎晩になった。女装奴隷として教育された。それで十分だった。

公園で女装姿を友人に紹介される犬奴隷
りなが惨めなワンピースを光に着せた。「公園でゆかと待ち合わせ」
公園に着いた。ゆかがいた。光を見た。少し止まった。
「私の犬」りなはさらっと言った。「最悪。自己紹介して」
「……はじめまして。りな様の犬の光です。よろしくお願いします」
ゆかが笑った。
「外でよくそんな姿になれるね?」
「惨め?」りながさらっと言った。
「……はい、りな様。」
「外で犬として笑われたね」りなはさらっと言った。
「気持ちよかった?」
「……りな様の犬として外で紹介されましたので、気持ちよかったです」
「おりこうな犬…また来よう」りなはベンチに座った。
光は女装して外の公園でゆかに犬として自己紹介して笑われた朝が、また続くことになった。最悪と言われた。外で言えた。それで十分だった。

女装させられ友人の前で奴隷として紹介される
ひなたの友人のみくが待ち合わせ場所に来た。蒼も席にいた。
みくが蒼を見た。「どういうこと?!」
「奴隷に女装させてみた」ひなたはさらっと言った。
みくが目を丸くした。「え、奴隷?!」
「そーゆーこと」ひなたは蒼を見た。「自己紹介して、奴隷として」
蒼は止まった。みくがいた。「……ひなた様の奴隷の、蒼です」
みくがまた目を丸くした。「ひなた様って言ったし」
「言わせてる」ひなたは驚きを隠せない。
「惨め?」
「……はい、ご主人様」
みくは蒼を見た。「嫌じゃないの?」
「嫌では、ないです」
「なんで」
蒼は少し間を置いた。「ひなたさんの奴隷として紹介してもらえたので」
みくはひなたを見た。「好きなんだね、この子のこと」
「うるさい」ひなたはさらっと言った。蒼を見た。「外でもちゃんと言えたね」
「ありがとうございます、ご主人様」
みくがまた笑った。




